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慰謝料とは?交通事故に遭うと誰でも貰える?

  • Keita Nakamura
  • 2023年1月5日
  • 読了時間: 6分

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【交通事故の慰謝料とは?】

もらえる条件と金額の目安をわかりやすく解説

交通事故に巻き込まれてしまったとき、多くの人がまず気になるのが「慰謝料はもらえるのか?」「いくらぐらいもらえるのか?」という点ではないでしょうか。

しかし、慰謝料は事故に遭ったすべての人がもらえるわけではなく、明確な条件や判断基準が存在します。また、その金額も事故の内容や被害の程度、通院日数、過失割合などによって大きく異なります。

この記事では、交通事故における慰謝料とは何か、誰がどのようなケースで受け取れるのか、金額の目安や注意点などを、できるだけわかりやすく解説していきます。


慰謝料とは何か?

慰謝料とは、交通事故によって生じた精神的苦痛に対して支払われるお金のことです。

交通事故の被害者は、突然の出来事に驚き、ケガの痛みに苦しみ、通院や治療に時間を取られ、仕事や日常生活にも支障をきたすことになります。こうした「目に見えない心のダメージ」も、損害の一つとして認められており、それに対して支払われるのが慰謝料です。

たとえば、骨折やむち打ちで長期間通院が必要になった場合や、後遺症が残った場合、あるいは家族が亡くなった場合など、身体的な被害に付随して生じる精神的なストレスに対して、金銭的な補償がなされるのです。



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交通事故に遭えば誰でも慰謝料がもらえるのか?

結論から言えば、「交通事故に遭ったからといって、必ず慰謝料が支払われるとは限りません」。慰謝料を受け取るには、いくつかの重要な条件を満たしている必要があります。

まず第一に、事故によって実際にケガや精神的苦痛が発生していることが前提となります。つまり、たとえば軽微な接触事故で全くケガをしていなかった場合や、病院に行く必要がなかった場合などは、慰謝料が支払われないこともあります。

また、被害者側に大きな過失がある場合、たとえば信号無視や無謀な飛び出しなど、交通ルール違反によって事故の原因を作ってしまったと判断されるケースでは、慰謝料が減額されたり、支払われなかったりすることもあります。

さらに、慰謝料の金額は、医師の診断書や通院日数・頻度、後遺症の有無などをもとに判断されるため、病院にかかっていない場合や診断書が存在しない場合は、そもそも請求できる根拠がなくなるということにもなりかねません。


慰謝料の対象になる精神的苦痛とは?

交通事故による精神的苦痛には、主に3つのパターンがあります。

ひとつは「入通院による苦痛」です。事故のケガで入院や通院を余儀なくされた場合、その不自由な生活や治療のストレスに対する補償が慰謝料として支払われます。

二つ目は「後遺障害による苦痛」です。事故の影響で完治せず、後遺症が残ってしまった場合は、日常生活や仕事に支障をきたすことになり、それに伴う精神的苦痛も大きなものとなります。これに対しても慰謝料が支払われます。

三つ目は「死亡事故に伴う苦痛」です。被害者が死亡した場合には、その家族に対して慰謝料が支払われます。家族を突然失うという大きな悲しみに対して、金銭的な補償を行うという考え方です。


慰謝料の金額はどうやって決まるのか?

慰謝料の金額には、実は3つの計算基準が存在しています。それぞれ金額の水準が異なるため、どの基準で示談が進められるかによって最終的に受け取れる金額も大きく変わってきます。


1つ目は「自賠責保険基準」と呼ばれるもので、これは法律で定められた最低限の補償金額です。自動車を所有するすべての人に加入が義務付けられている「自賠責保険」によって支払われる金額であり、比較的低額です。


2つ目は「任意保険基準」です。これは保険会社が独自に設定している慰謝料の目安であり、自賠責よりはやや高めに設定されていますが、あくまで保険会社側に有利な基準であることが多く、被害者にとっては満足いかないケースも少なくありません。


3つ目は「弁護士(裁判)基準」です。これは裁判などで使われる基準であり、最も高額な慰謝料が認められる可能性があります。実際、弁護士に依頼して示談交渉を行った場合、自賠責や任意保険よりもはるかに高い金額が支払われることも多く、被害者にとっては有利な結果となることが多いです。



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慰謝料の金額はどれくらいが相場?

慰謝料の金額は、被害の程度や事故後の対応によって大きく変動します。たとえば、軽度のむちうちで1ヶ月程度の通院であれば、10万円〜20万円程度になることが多いです。

一方で、3ヶ月以上にわたる通院が必要となった場合は、数十万円〜100万円を超えるケースもあります。

後遺障害が残った場合はさらに金額が上がり、軽いものであっても100万円前後、重度の場合は数百万円から数千万円に達することもあります。

死亡事故の場合は、被害者本人が受けた苦痛に加え、遺族が受けた精神的ダメージに対する慰謝料として、1,000万円〜2,000万円前後が支払われるケースが多く見られます。


慰謝料をしっかり受け取るために注意したいポイント

交通事故の被害者が適正な慰謝料を受け取るためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。

まず大切なのは、事故後すぐに病院へ行くことです。事故から時間が経ってしまうと、「本当に事故とケガに因果関係があったのか?」という点で争われる可能性が出てきます。早期の診断と治療が、慰謝料請求の根拠となるため重要です。

また、通院は継続して行うことが望ましいです。自己判断で治療を中断したり、通院頻度が極端に少ないと、「たいした苦痛はなかった」とみなされて、慰謝料が減額される可能性があります。

さらに、医師の診断書や通院記録など、客観的な証拠をしっかり残しておくことも大切です。示談交渉においては、これらの資料が金額を左右する重要な判断材料となります。

そして最後に、少しでも不安がある場合は、弁護士に相談することをおすすめします。特に後遺障害や死亡事故など、慰謝料が高額になる可能性があるケースでは、専門家のサポートによって受け取れる金額が大きく変わることもあります。



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慰謝料は精神的苦痛への補償。正しい知識でしっかり守ろう

慰謝料は、交通事故によって生じた精神的苦痛に対する正当な補償です。しかし、その金額や支払われる条件には、いくつもの判断基準やルールがあります。

事故に遭ってしまったときには、感情的にならず、冷静に必要な証拠を集め、適切な対応を取ることが大切です。自分の正当な権利を守るためにも、知識を持っておくことは大きな武器になります。

そして、「慰謝料ってどのくらいもらえるのかな?」「保険会社からの提示額は妥当なのか?」といった疑問が少しでもある場合は、ぜひ交通事故に詳しい専門家に相談することをおすすめします。

泣き寝入りせず、きちんと補償を受け取ることで、少しでも安心して次の一歩を踏み出すことができるはずです。



 
 
 

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