夏でも関節痛?クーラー病にご注意ください
- 正臣 茂木
- 7月21日
- 読了時間: 4分
更新日:9月18日

「関節痛といえば冬のイメージが強い」そう思っていませんか?
ところが、実は夏も関節痛が増える季節です。原因の一つが「クーラー病(冷房病)」です。
「最近、肩が痛い」「膝が重い」「腰がだるい」それ、もしかすると夏特有の関節痛かもしれません。
本日は、夏に起きる関節痛とクーラー病の関係について詳しく解説します。
クーラー病(冷房病)とは?
「クーラー病」とは、冷房が原因で体にさまざまな不調が起きる状態を指します。正式な病名ではありませんが、一般的に広く使われています。
主な症状は、
肩こり
腰痛
関節痛
だるさ・倦怠感
頭痛
手足の冷え
消化不良
特に最近では、オフィスや店舗、交通機関など、冷房が強すぎる環境に長時間いることでクーラー病になる方が増えています。
なぜ「夏でも関節痛」が起きるのか?
「夏は温かいから関節は痛まないのでは?」そう考えている方も多いでしょう。
ところが、夏には夏の関節痛リスクが潜んでいます。その主な原因が「冷房による冷え」です。
冷房による体の冷えは、関節にこう影響します。
① 血行不良
冷たい空気で体が冷えると、血管が収縮して関節周りの血行が悪くなります。すると、関節や筋肉に酸素や栄養が届きにくくなり、痛みやこわばりを感じるようになります。
② 自律神経の乱れ
暑い外と冷たい室内を行き来すると、自律神経が乱れやすくなります。自律神経は血流や代謝、筋肉の緊張をコントロールしているため、バランスが崩れると関節や筋肉に影響が出ます。
③ 筋肉の硬直
冷房で体が冷えると、筋肉が無意識に「緊張」して体温を保とうとします。筋肉が固まると関節にも負担がかかり、痛みを感じやすくなります。

こんな方は要注意!
夏に関節痛が出やすい人の特徴
冷房が効いたオフィスで一日中座っている
就寝中もクーラーをつけっぱなし
外と室内の温度差が激しい環境で働いている
運動不足・筋力低下気味
水分やミネラル不足がある
こうした生活をしていると、夏でも関節痛や肩こり、腰痛が起きやすくなります。
実際に多い「夏の関節痛」の例
① 肩関節痛・肩こり
冷房で首・肩まわりが冷えると、筋肉が固まりやすくなり、肩こりや五十肩のような症状が悪化します。
② 膝の痛み
体が冷えると関節液の循環が悪くなり、膝関節のクッション機能が低下します。特に年齢とともに膝の関節はデリケートなので、冷えは大敵です。
③ 腰痛・坐骨神経痛
冷えによる筋肉の緊張は、腰痛や坐骨神経痛を悪化させる原因にもなります。寝冷えによる朝の腰痛も増えています。
クーラー病による関節痛を防ぐ方法
夏場の関節痛を防ぐには、冷え対策と体調管理が重要です。
① 冷房の温度設定に注意
室内の冷房は外気温との差を5℃以内に保つのが理想です。(例:外が35℃なら、室内は28~30℃)
② 直接風を当てない
冷風が肩や腰、膝に直接当たると関節痛の原因になります。できるだけ風向きを調整しましょう。
③ 薄手の羽織りものを持ち歩く
カーディガンやストールなど、体を冷やさない工夫をしましょう。
④ お風呂で温める
夏でもシャワーだけでなく湯船に浸かることが大切です。38~40℃のお湯に10分程度浸かることで、関節や筋肉の血流が改善します。
⑤ ストレッチと軽い運動
筋肉の柔軟性を保つことで、関節への負担が減ります。オフィスでも肩回しや足首回しなどの簡単な体操を取り入れてみてください。
⑥ 水分とミネラル補給
汗で失われる水分やミネラル(カルシウム・マグネシウム)が不足すると、関節の動きが悪くなります。スポーツドリンクや麦茶、ミネラルウォーターなどでこまめに補給しましょう。

夏の関節痛は、決して珍しいことではありません。「クーラー病」は、冷えと自律神経の乱れが原因で体に様々な不調をもたらします。
その中でも関節痛や腰痛、肩こりは非常に多い症状です。
ぜひ、冷房の使い方や生活習慣を見直し、体を冷やしすぎないよう心がけましょう。そして、痛みが続く場合はお気軽に整骨院にご相談ください。




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